診療案内
眼精疲労
眼精疲労とは?
何らかの原因によって目に負担がかかり、目の痛みや充血、かすみといった症状が出ます。目の症状だけではなく、肩こりや頭痛、吐き気といった体の不調、イライラやうつ病といった心の病なども併発することがあります。
テレワークの推進によって、パソコンやスマホの使用時間が増えたことで目にかかる負担は増しています。体や心の不調に苦しんでいても、眼精疲労が原因であることに気づかず、整体や心療内科などに通い続けている方もいます。
「夕方になると目がかすむ」、「パソコン作業が増えて、肩こりや頭痛がひどくなった」、「目の奥が痛む」といった症状がある方は一度眼科でのチェックをおすすめします。
眼精疲労の主な原因
‐目の酷使
パソコンやスマートフォンなどの画面を集中して見続けると、ピントを合わせる筋肉に力を入れている状態になるため眼精疲労につながります。厚生労働省のガイドラインでは1時間作業したら10分の休憩が必要とされています。窓の外の緑を眺める、目を閉じるなどしてピントを合わせる筋肉を休ませてあげるようにしましょう。
‐屈折異常
老眼や乱視を矯正しないままにしておくと眼精疲労につながります。また、不適切な眼鏡やコンタクトを使用していることも非常に多い原因です。まずは眼科で視力検査をして、眼鏡、コンタクトの度数が適切かチェックを受けるようにしましょう。
※過矯正について
過矯正とは、近視を矯正するためのレンズの度数が強すぎることです。半数以上の人が過矯正の眼鏡、コンタクトをしていると言われています。多くの時間をパソコン作業に費やすオフィスワーカーには、度数の強いレンズは不向きです。過矯正は目に必要以上の負担をかけてしまい、容易に眼精疲労、肩こりや頭痛などを引き起こします。
ドライアイは眼精疲労の原因の一つです。自分のドライアイのタイプにあった目薬を選択するとともに、目の乾きを引き起こす環境を改善していくことが必要です。
‐精神的なストレス
眼精疲労はイライラやうつ症状などを引き起こしますが、精神的なストレスも眼精疲労を引き起こします。散歩やストレッチなどの適度な運動や深呼吸などリラックスする習慣を取り入れるとよいでしょう。
他にも斜位や斜視、白内障、眼瞼下垂(がんけんかすい)といった病気が眼精疲労につながることがあります。原因を見極め、それに応じた治療が必要となります。
眼精疲労の治療
ドライアイや屈折異常、老眼などの原因がある場合には、それに応じた対策を取ります。他には以下のようなことに気をつけます。
・生活習慣の見直し
睡眠時間をしっかり取るようにすること、バランスの良い食事をとること、適度な運動やストレッチをすること、パソコンやスマホを使う際には適度な休憩をいれることといったように体の調子を整え、目を休ませるような生活に切り替えることは重要です。
・ホットパック(目を温める)
目を冷やすよりも温めた方が眼精疲労に効果があることが分かっています。市販の目を温めるマスクを使うと効果的です。ただし、痒みや充血などがある場合には避けてください。
※目の温め方については詳しくはこちら
・目薬による治療
主に、下記の3つの系統の目薬があります。
‐サンコバ(一般名:シアノコバラミン)
ビタミンB12が入っている目薬です。赤い薬液が特徴です。ピントを調節する機能を改善する効果があると言われています。
‐ミオピン(一般名:ネオスチグミン)
副交感神経を活性化することで眼精疲労を和らげる効果があるとされます。瞳を開く(散瞳)する効果があるため、隅角が狭い(狭隅角)の方は注意が必要です。
‐ミドリンM(一般名:トロピカミド)
ピントを調節する筋肉の緊張を和らげる働きがあります。瞳孔を開く目薬で点眼後数時間は光がまぶしく感じたり、ピントがぼやけるため必ず寝る前に使うようにします。翌朝には元に戻ります。
院長より一言
眼精疲労といっても原因は様々です。原因を見極めて対処することで、眼精疲労が大きく改善する場合もあります。お気軽にご相談ください。
本八幡の眼科 津田眼科医院